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二上登山、キンモクセイが香りだした。
それなのに、まだまだ残暑が厳しい。
気紛らし・時間つぶしに、色々なことを表計算ソフトで記録している。
その中の、「血液検査の結果」と「医療費」のファイルが壊れていた。
「血液検査の結果」はもう10年以上もの記録があり、「医療費」は退職後の通院記録などが全て記録してあった。
どちらも過去の記録を具体的に活用するということはないのだが、「自分の足跡」というようなつもりで大事に思っていたものだ。
これまでこのような文書ファイルが壊れるといった経験がなかった。
とっておきの「過去バージョンへの復元」もできないほど壊れてしまっていて、バックアップをとってあるファイルも全てダメになっていた。
原因は分からない。
残念だが、諦めるしかないようだ。
面倒に思いながら一から作り直したが、過去の記録が消滅したことはホントに悔しい。
暇に任せて、気紛らし・時間つぶしのつもりで色々なことをしてきたが、それらは結局何の役にも立たないものばかりのようだ。
私が毎日していることなど、時間の無駄遣いでしかない。
最近はYouTubeで「感動する話」などを読んでいてそれなりに心が動きはしているが、その場限りのものでしかない。
余生とは、こういうものなのだろうか?
多分もう新しい出会いもないだろう。
何か新しい事を始めることもないだろう。
頑張って勉強して何かを成し遂げることも・・・
頑張って努力して成果を上げることも・・・
私の場合は途中でリタイヤしてしまったので当てはまるとは言いがたいが、サラーリーマンというのはとても空しいものだということを最近つくづく思う。
転職をしなければ約40年もの間、経験を積んでいくつかの技術を身につけたり、様々な知識を蓄えたりしてきても、定年退職後はそれを生かすことが殆どなくなる。
心身の健康が許すまで仕事を続けられる職業を選んだ人たちを、羨ましく思ってしまう。
考えてみれば、うつを患った40歳前から、「どういうスタンスで生きていけばいいのか」ということをずっと考え続けている。
確かに在職中は、それなりに目の前の仕事に打ち込んできてはいたが、うつのことが頭から離れたことはない。
今となっては、人生の3分の1をうつに悩まされているのだ。
この20年余り、うつがなかったらどうなっていたかなど考えても仕方がないが、やっぱり悔しい。
人生の終盤、うつを抱えてどう生きてけばいいのか、全く見当が付かない。
60歳はまだ若い、という気はあるが、もう終盤なのだ。
分かってはいるが、40代・50代をうつに台無しにされたことを思うと、これから先の人生を少しでも有意義に過ごしたいという気持ちを持ってしまう。
人並みに定年退職をしていれば、気分的に余生を愉しむという感じになれていたかもしれないと思うと、やっぱり悔しい。
40代・50代はもう取り返せない、分かってはいるが、その分何とかこの先上手に生きて生きたと思ってしまう。
そんな事を思い続けながら、死を迎えることになるのだろう。
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