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雨が降りそうな空模様を口実に、登山には行かなかった。
机の横に、脚をかけたりちょっとした物を置いたりするのにリビングのピアノの椅子を使っていた。
これもスチールのパソコンラックと同様に、ずっと気にかかっていた物の一つだ。
ネットで高さがちょうど50cmぐらいの収納ボックス兼椅子になる物を見つけ、買った。
机の引き出しを整理し、殆ど使わない物をそれに入れた。
ついでに、全く使わない物は捨てて、売れそうな物はネットフリマに出品した。
整理整頓が、ドンドンすすむ。
夕方の風呂上がりのあとのひと眠りは、ソファーですることにした。
僅かばかりだが、家族との接点を確保しておくためだ。
こんな些細なことにも気をかけていることが、うつにとっては良くないのかも知れないが・・・
登山ですれ違う人たちとの挨拶もそうだ。
相手によって対応を変えている。
黙々と歩いているだけの人には声をかけず、会釈だけする人、声を出して挨拶する人など、まちまちだ。
こんな事がうつの格好の餌食になることは分かっているが、それが「私」だという思いが強い。
自分でも気付いていない色々な場面でそんな事があるだろうが、仕方のないことだと思っている。
本来はいい加減でおおざっぱな性格なのに、頭で考えることは「きちんとしたい」と言うことになるので、脳に負担がかかるのだろう。
気の小ささもプラスして、なるべくしてなったうつなのかも知れない。
ただ、うつに対する見方は変化している。
「恵まれているがうつでしんどい」から「うつでしんどいが恵まれている」に変わり、この頃は「うつだから恵まれている」のではないかという感じに。
うつを患ったお陰で豊かな生活が送れるようになっているのかも知れない。
けど、やっぱりそんな生活は私の望んでいるものではないという気持ちは消えていない。
様々な修羅場の中で必死で頑張っているような生き方を望む気持ちは失せていない。
罰当たりなことかも知れないが・・・
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